すてきな本
年をあけて早3月…ふとこのブログをちゃんと書こうと思い立ったわけです（三度目）
ご無沙汰しております、MUNIです。
時間というのは誰しも平等に充てがわれる数少ないものではないかな、と思いながら
無理ない様に発信のベースをブログにしていけたらなあ〜〜なんて考えています。
（SNSは心身が疲れるので適度な距離感でしていきたいです）
年明け前から諸所本を読んでいたのですが、中でもとても好きで好きで
少しずつ大切に読み進めている本が「すてきなあなたに」という暮らしの手帳の
一部をまとめた本なのですが、この「暮らしの手帳」初代編集長をされていらした
花森安治さんのイラストが以前から好きだったので、つい先日
「花森安治のデザイン」を購入いたしました。
イラストはさることながら、花森さんのお言葉や手描きの文字がすばらしく
仕事に向ける熱量を垣間見ることができて、ただただ敬愛するばかりです。
「暮らしの手帳」という文字、第一号から花森さんの手描きなのですが
いまでも、見劣りなんて全然しなくって、おしゃれで品が良くて
この文字を見るととても嬉しいきもちにしてくださいます。
こんなデザインっていいな、すてきだなって思います。
花森さんのお言葉は、いくつかこころにずしんとくるのですが
中でもとても好きな言葉があるので、ちょっと記載させていただきました。
ぼくら このごろ すこしばかり やさしい気持を なくしてしまったような気がする
ごくたまに きれいな青い冬の空が みえることがある それを しみじみと 美しいとおもって みることをしなくなった はだかの電線が ひゅうひゅうと鳴っている その音に もう かすかな春の気配を きこうとしなくなった 早春の 道ばたに 名もしらぬ雑草が ちいさな 青い芽を出している それを しんじつ いとおしいとおもって みることをしなくなった まいにち じぶんの使う道具を まるで 他人の目で みている みがいてもやらない ふきこんでもやらない つくろってもやらない こわれたら すぐ捨ててしまう 古くなったら さっさと捨ててしまう 見あきたら 新しいのに買いかえる 掃除機を買ってから なんだか 掃除が おろそかになった 冷蔵庫を買ってから どうやら 食べものを よく捨てるようになった 物を大切にする ということは やさしいこころがないと できないことだった
昨日そうしたから 今日もそうする ひとがそうしているから じぶんもそうする それはらくかもしれないが それでは 生きてゆく甲斐が ないのである
こころを豊かにするっていうのは、贅沢なものを買ったり食べたりする
ことではなくって、くらしを丁寧に過ごす事なのだなという事を
痛烈に思いました。
昔、デザインをはじめたばかりの頃は都会に出たくて仕方がなかったのですが
今ではすっかりそんな事も思わなくなり、菜の花やオオイヌノフグリがきれいに
咲きかけた昨日今日を琵琶湖でのんびり暮らしています。
おしまい
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